突然、声が出なくなる けいれん性発声障害の認知図る

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 突然のどが詰まったようになって声が出にくくなる。耳鼻咽喉[いんこう]科に駆け込んだが、声帯にポリープなど異常は見つからない。心因性だとして精神安定剤を処方されても、いっこうに改善されない。こんな症状が続いたら、けいれん性発声障害(SD)かもしれない。


 患者は20代から30代の若い女性が中心で高校生にも発症する。販売職やテレホンオペレーター、アナウンサーなど声を使う仕事の人も目立つ。


 潜在的な患者は推定で2万人以上。しかし診断を受けた人は約2千人と少ないことから、声を失う苦しみが周囲から理解されず、職場を追われたり学校でいじめられたりするケースも出ている。


 そこでインターネットの会員制サイトで知り合ったSD患者らが、互いに支え合い、病気の認知を社会に呼び掛けようと「発声障害患者会(SDCP)」(田中美穂代表)を結成。26日、東京で発足記念の集会を開く。


 同会相談役の渡嘉敷亮二・東京医科大教授(新宿ボイスクリニック院長)によると、SDの症状は「声帯の筋肉が、本人の意思に反して過度に収縮してしまうため、声帯が閉まって声が出なくなる」状態。しかし、何が原因で脳が筋肉に「閉まれ!」という指令を出してしまうのかは、まだ解明されていない。


 このため根本的な治療は難しく、(1)医学的なボイストレーニング(2)筋肉の緊張をやわらげるボツリヌス毒の注射(3)のどの軟骨の手術で声帯のすき間を広げる、など対症療法的な治療が一般的だ。


 手術の効果は比較的長続きするが、ボツリヌス毒注射の効果が続く期間はせいぜい半年。しかも保険適用外で医療費が高いため、患者会は保険の適用対象にするよう訴えている。

 

(熊本日日新聞 2010年6月26日朝刊掲載)

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