歯周病の予防と対策 体全体に悪影響、歯磨きの徹底を関連カテゴリ >> 歯
いつとなく歯茎から血がにじんだ人は多いでしょう。健康保持のため80歳で20本以上の歯を残そうにも不安が先に立ちます。そこでもっとも罹患[りかん]が多いという歯周病の対策を、上田康弘歯科医師(熊本市)に助言してもらいました。
歯周病は歯槽膿漏[しそうのうろう]とも呼ばれています。歯を支える組織の病気です。複数の細菌が原因で感染病です。生まれたばかりの赤ちゃんはこの菌を持ちませんが、親が使ったスプーンを介したり、幼児が何かを触った後に指しゃぶりしたりして口の中に菌がすみつくのです。
歯周病の人は十五歳以上の国民の74%、八千万人強とみられ、最も患者が多い感染症です。ただ、自覚している人は半分に満たず、自覚症状が非常に少ない病気なのです。歯茎から血が出て「あれっ、おかしいな」と気づいた時は、進行していることが多いのです。
そうなると歯茎や歯根[しこん]を支える骨(歯槽骨)などの歯周組織が破壊され強く噛[か]めなくなります。悪化すると歯が抜け落ち、胃腸にも負担をかけて栄養の消化吸収も低下します。口臭の原因にもなります。
加えて最近は、歯周病が体全体に悪影響することが分かってきました。歯周病菌やそれが出す毒素は血液に乗って全身に運ばれたり、気管から肺の中に入ったりして影響を及ぼすのです。
重度の場合、歯周組織の破壊が進行。炎症に伴う"炎症物質"が大量に分泌され、血液で全身に運ばれて、糖尿病や、早産による低体重児出産になるケースがあります。脳卒中、心筋梗塞[しんきんこうそく]、細菌性心内膜炎、肺炎に歯周病菌が関連していることも見つかっています。
予防は、毎食後と寝る前の歯磨きです。食べかすが数時間で変化してできる歯垢[しこう](プラーク)を落とすことが基本です。歯垢が硬くなって歯石にならないようにすることも大切です。歯石は歯科医できちんと取ってください。
歯周病が特に重い場合、外科治療も施します。激しい炎症部分の歯茎を切除するほか、溶けた歯槽骨を自分の骨や人工骨で再生したり、特殊な膜で補修再生したりできます。
歯周病にいったんかかっても歯周組織をきちんとケアしていけば、高齢になっても歯を維持できます。外科手術を受けても、口腔[こうくう]健康の維持には歯垢のコントロールが必須です。半年に一度は定期健診を兼ねた歯石取りをお勧めします。
(熊本日日新聞2009年2月6日付朝刊)
歯周病は歯槽膿漏[しそうのうろう]とも呼ばれています。歯を支える組織の病気です。複数の細菌が原因で感染病です。生まれたばかりの赤ちゃんはこの菌を持ちませんが、親が使ったスプーンを介したり、幼児が何かを触った後に指しゃぶりしたりして口の中に菌がすみつくのです。
歯周病の人は十五歳以上の国民の74%、八千万人強とみられ、最も患者が多い感染症です。ただ、自覚している人は半分に満たず、自覚症状が非常に少ない病気なのです。歯茎から血が出て「あれっ、おかしいな」と気づいた時は、進行していることが多いのです。
そうなると歯茎や歯根[しこん]を支える骨(歯槽骨)などの歯周組織が破壊され強く噛[か]めなくなります。悪化すると歯が抜け落ち、胃腸にも負担をかけて栄養の消化吸収も低下します。口臭の原因にもなります。
加えて最近は、歯周病が体全体に悪影響することが分かってきました。歯周病菌やそれが出す毒素は血液に乗って全身に運ばれたり、気管から肺の中に入ったりして影響を及ぼすのです。
重度の場合、歯周組織の破壊が進行。炎症に伴う"炎症物質"が大量に分泌され、血液で全身に運ばれて、糖尿病や、早産による低体重児出産になるケースがあります。脳卒中、心筋梗塞[しんきんこうそく]、細菌性心内膜炎、肺炎に歯周病菌が関連していることも見つかっています。
予防は、毎食後と寝る前の歯磨きです。食べかすが数時間で変化してできる歯垢[しこう](プラーク)を落とすことが基本です。歯垢が硬くなって歯石にならないようにすることも大切です。歯石は歯科医できちんと取ってください。
歯周病が特に重い場合、外科治療も施します。激しい炎症部分の歯茎を切除するほか、溶けた歯槽骨を自分の骨や人工骨で再生したり、特殊な膜で補修再生したりできます。
歯周病にいったんかかっても歯周組織をきちんとケアしていけば、高齢になっても歯を維持できます。外科手術を受けても、口腔[こうくう]健康の維持には歯垢のコントロールが必須です。半年に一度は定期健診を兼ねた歯石取りをお勧めします。
(熊本日日新聞2009年2月6日付朝刊)
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